病院の診療科の分類には旧来型と近年型があり、旧来型は一般に内科と外科や整形外科などの分け方である。
総合診療、消化器、循環器などセンターごとに分ける方式が近年型だ。
医療の専門化、細分化といった枠組みで新しく分類されている。
例えば総合診療センターでは内科と外科、消化器センターでは消化器内科と消化器外科といった状況だ。
センター内に内科と外科が複合して存在し、同じ科目の内科と外科がより連携しやすい構成になっている。
このように近年は医療の高度化や専門化に合わせた構成になっている。
しかし、枠組みが変わっても配属されて働く看護師から見ると、診療科目は旧来型と違いはなく、より高度な知識と技術や連携に必要なコミュニケーション能力の習得はいるが、診療科の分類自体は難しく考える必要はない。
そこで、主な診療科の特徴と看護師の適性に触れてみよう。
内科は循環器と呼吸器や消化器など広い範囲の疾患を扱い、より専門性を必要する場合は各専門科に患者が回る。
急性期と回復期から終末期までの患者がいて、一番需要が高い科目である。
患者と向き合う機会が多くルーチンワークが主で、看護スキルを高めるには難しいが、患者と向き合って看護したい看護師には向いている。
循環器科は心臓や血管系など具体的な臓器の疾患を扱い、心電図と心エコーやカテーテルなどの専門機器も扱う技術も必要だ。
それだけにスキルは必要となるが更なるスキルアップも望めるが、人の死との関わりも深くなるので精神的、体力的な強さが求められる。
そのため高い志を持つ看護師に向いているといえるだろう。
このように同じ看護職でも診療科により内容も看護師の適性も異なるので、職場となる診療科を選ぶ際は自分の適性も見極めて応募することが必要だ。